痛快! 病ンデレラの逆襲


「で、何があったのだ」

今日は食欲がない、という私に合わせてなのか、二年前、和菓子の老舗『桜の何処』が立ち上げた、お粥専門店『ぶんぶく茶がゆ』に連れてこられた。

社長が頼んだのは『おまかせ、本日のミニ懐石』だ。
メニューを見ると、一日限定、三十食(ご予約不可)と書いてあった。

だから、早めのランチタイムだったのだな、と社長の行動を理解する。

店員が「かしこまりました」と半個室の部屋を出て行くと、早速、社長の尋問が始まった。

ここは古民家風の佇まいで、床は黒檀の板張りだが床暖房になっていて、廊下も、お尻の下も、掘りごたつ式の足元も、温かい。

ついでに、さっきトイレに行ったら、手を洗うところまで温かかったのには、何故が凄く感動した。

そんな小さな感動を味わっている私に、目の前の社長の眼は、言わねばただではすまさぬ! と氷結ビームを放っている。