ケータリングカー『ケータ1号・2号・3号』は出発したが、私は社長の車の中で何故かキスされていた。
唇が離れると、甘い声が耳元で囁く。
「真梨香様の言葉で想像してしまった。今夜、ミニスカサンタになってくれないか」
ハーッ! 何を言う! 目を見開き、マジッと社長を見る。
「社長、とうとう本物の変態さんに成り下がってしまわれたのですか」
「そうかもしれない。但し、お前限定のな」
社長はニタリと笑うと軽くキスをし、車を発車させる。
「なぁ姫、そろそろ俺も限界だ。このままじゃ、変態になる前に欲求不満で死んでしまう」
そんなので死んじゃうものなの? 今度ググってみよう。
「とにかくですね。本日は純真無垢な子供たちにサンタとなってプレゼントを届けに行く日です。神聖な気持ちで参りましょう」
凛と言い切ると、社長は可笑しそうにクスクス笑う。
「お前、俺の言葉に動揺しなくなったな。打たれ強くなった」
「当たり前です。鍛えられていますから」
フフンと胸を張る。


