ちゃら男くんの好きな子。




「……ぶっ…はははっ!」




なんかため息なんてついてたのが馬鹿らしくなって、あたしは吹き出した。



「なあに〜?莉子ちん。面白いことあったんだ?」



クラスメートの希良梨(キラリ)ちゃんがあたしの笑い声を聞いて、あたしたちのとこに来た。


「なーんか、大輝ってさ〜千弘くんの次に莉子ちんの扱い慣れてるよね〜」



…うん。

あたしもそう思うっ!


だって、絶対今のって、あたしを元気づけようとしてくれたんだよね。


ちらっと大輝を見ると、ニヤッと笑ってる。



「ぶっ…!」


それを見ても吹き出してしまった。


なんて最高に面白い友達なんだろう。





「ねえねえ…!」


希良梨ちゃんがこそこそと耳打ちした。



「…莉子ちんが珍しく大爆笑してるから、男子がみーんな見てるよっ…!」


「…え?」



みんな…見てる?…

まさかね、と思って周りを見ると、教室だけでなく廊下の男子までこっちを見ていた。



「…っうそ?!」



なんであたしのこと見てるの?!

…一人で笑ってて、変人って思われてる?!



「莉子ちんさ、友達が少ないっ!って悩んでたじゃん?…それはね、話しかけづらいんだよ」


「え?」


「だーかーら、嫌われてるわけじゃないってこと。」



ちんぷんかんぷんのあたしに、美佳が助け舟を出す。 



あたしは、人見知りっていうのもあるけど…まず人に話しかけられないタイプ。


クラスの人も、あたしが話しかけるとなんだかぎこちない。


嫌われてるのかもって思ってたんだけど…。



「嫌われてない?!…よっし!」



あたしは、喜びを噛みしめる。



  
「単純だなー、美佳さんちの娘さんは〜」




大輝がバカにして、言い返そうとしたけど…。



「こんな娘いりませーん」




…見事に美佳に振られました。




「よかったね!莉子ちん!」

「うんっ!ありがと、希良梨ちゃん」



ちょっと頑張ってみよう!

今更だけど、友達は多いほうが楽しいもんね!



高二の冬にして、やっとコミュニケーション力をつけようと試みる莉子であった。