ちゃら男くんの好きな子。





そんなときに会ったのが、大地先輩だった。





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「なあ、サッカーしようぜ!昼休み!」

「は?!あたし、女子だよ?!じょ、し!」



いつものように、あたしと大輝が業間に廊下で話していると…。



「ははっ、元気だな〜」




包容力のある優しい声が聞こえた。

びっくりして声の方を見ると…そこにはなんだか見たことのある先輩がいた。


たしか…この人って生徒会長さんだよね…?!



「君たちって一年生でしょ?やっぱ若いね〜」


会長があたしに満面の笑みを見せた。


ドキッ。

あたしの心臓が少し動いた気がした。



とても優しい笑顔なのに、子供っぽくて…くしゃっと笑う会長から目が離せなかった。

会長の笑顔と誰かの笑顔が重なって見えた。


なぜか心が満たされた気がした。




「大地〜行くぞー」

たくさんの人たちが1年の棟の入り口で会長を待っている。

それに気づいた会長が、あたしに背を向けた。
 

「呼んでるから行くわ、じゃあね!」

「は、はいっ!」