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ある日のあたしは、いつものように千弘と一緒に家に帰ってきた。
いつも通りの道を通って、いつも通りの時間。
でも、今日のあたしはいつもより断然幸せ。
なぜなら…帰りに先輩の部活姿を少しだけ見れたのです!
今嬉しくて死にそうっ!
「カッコ良かったなぁ…」
先輩がシュートをしているところを思い出すだけで笑顔になれる。
でも、それと同時にライバルの多さを思い出してしまう。
先輩が部活をしていた体育館のドアのところには、たくさんの女子が先輩を応援しに来ていた。
わかってた。
わかってたはずだけど、やっぱり自信をなくす。
なんか、暗い気持ちになっちゃった…。
こんなときは、美咲のとこでも行こう。
今日は塾休みだったはず。
あたしはすぐさま観ていたお笑い番組を消して、玄関を後にした。

