ちゃら男くんの好きな子。



「馬鹿じゃないの?莉子。」

「み〜かぁ〜!!」


放課後になって、帰ろうとするみんなを見ながら、心は憂鬱。

あたしの担任の森担は、説教が長いことで有名。

寝なかったのが運いいのか悪いのかわかんなくなっちゃった…。



「あんたさ〜、先輩のこと好きなのはいいけど、ほどほどにしなよ?引かれるよ?」

「えっ…そうかな?!やっぱり?!」



「…でもまあ、莉子の場合は…」

「え?」

「…まあ、いいか」




美佳がなにか言いかけた気がするけど

こういうときは、いつも絶対教えてくれないからもう聞かない。





「どんまーい莉子ちん!あたしもイケメン先生だったら、一緒に行くのにね〜」


美佳と同じくイケメンが大好き肉食系女子の希良梨さんが、

あたしに嫌味のように言ってくる…。



それがイケメンじゃないんだよ!




かといって、イケメンでもアイツに怒られるのは勘弁だけど…。



って、頭の中に出てこないでよ!

西谷のむかつく笑顔が、頭に浮かんだ。



あたしは、頭を犬みたいに振って、あいつの顔を頭の中から吹き飛ばした。

  

大輝は大爆笑してた…。



「なんだー。弟子よ。居残りか〜」


そこに五郎が来た。

五郎は、ある理由であたしの師匠です。




「そうなんです〜師匠」

「まあ、頑張りたまえ!」

「はいっ!」



…なんだろう。

このしっくり感…。