「俺…大橋の彼氏になっていー?」
「……は?」
あたしは顎が外れるかと思った。
それはこっちのセリフだよ?!
だってエリカちゃんのほうが百倍かわいいし…。
大人だし…。
「…お前のこと、大事にするから。…なってもいー?」
…西谷。
西谷が好きだよ。大好きだよ。
そんな不安な顔しなくても、あたしはもう西谷から離れられる気がしない。
…あたしたち、おんなじ事思ってたんだ…。
こんなに嬉しいことないよ。
「うん。西谷がいい」
「…うん。」
あたしは笑顔で反対方向を向いた。
「じゃあ帰ります!」
「は?唐突すぎ」
「じゃあ、またね!」
…だってもう限界なんだよぅ〜!
あんなに人に見られたので初めてだもん…。
今になってすごく恥ずかしくなる。
黒歴史というものができてしまったかも…しれません。
あたしは初めての南校を後にした。

