ちゃら男くんの好きな子。




「んー?なになに!遥斗の彼女?!」



そんなとき、体育館の中から、西谷と似た練習着を着た男子が出てきた。



「…うわ…最悪…」


途端に、嫌な顔をする西谷。



あたしが彼女だって…バレたくなかったのかな…?

やっぱり、釣り合ってないもん。




「…あれ?…この子って…」

「うっさい。黙ってセンパイ」



すごい勢いで叩かれたセンパイらしき人。

なにか起きてるんだ…。



「いってぇ!まじ、いってぇ!」…



結構強めだったもん…。

そりゃ、痛いよ…。




「…えっと…」


…挨拶したほうがいいのかな…。




「俺の可愛い後輩の遥斗くんさ、莉子ちゃんのこと男どもにバレたくないんだってさ〜。愛されてんね〜」


「…え?」




それ…本当?!

ってか……やっぱり誰?!この人。