ちゃら男くんの好きな子。




「…」

「…」

沈黙が流れる。



屋上に呼び出したあたしは、心の準備をする。

もうとっくに心は決まったはずなのに、まだ怖がる弱いあたし。



「言ってよ。話があるんでしょ?聞くよ」



優しい美佳の声。

この声も聞けなくなるかもしれない。


でも、今日言うんだ。

自分のためにも、先輩のためにも。



「あ、あたしね…」

「うん」



強くなりたい。

強くなる。


そう決めたんだ。