「楽しみだねっ!」
「…うん」
ついに、大会の日が来た。
あたしは重い気持ちで会場に向かった。
なんとかチョコはできたけど、見た目は最悪なんだよね…。
…それに、先輩への気持ちもはっきりしてない…。
美佳は朝だというのに、元気いっぱい。
「よーし、応援するよ〜!」
「…眠い…」
「ほら!先輩と陽光が待ってるわよ!!おほほ〜」
スキップで人混みに堂々と入っていく親友さん。
恥ずかしいから他人のフリしておこう…。
「あっ!南校の西谷遥斗くんだよ!」
可愛い系の女の子たちの声。
そこには、たくさんの女の子に囲まれた西谷がいた。
「応援きましたっ!」
「うん…」
「頑張ってくださいねっっ!」
「…うん」
元気がないように見えるのは、気のせい…?
…あたしがそんなこと気にしても、意味ない…。
まあ、とりあえず美佳のところに行こう…。
って、美佳はどこよ?!
たくさんの観客の中を、必死に探すこととなったあたしでした…。

