まさか自分に彼氏ができるなんてありえないことだと思ってたから、なんか恥ずかしかった。
西谷とは同じクラスだったから、一緒にいる時間は長かったし、というかいつのまにか近くにいた。
でも突然…西谷に避けられるようになった。
そして西谷は、同じく派手グループのエリカちゃんっていうかわいい子とよく話すようになった。
その子と話すときは、いつもすごく笑顔。
なのに、あたしが話しかけてもそっけなくて。
他の女子のことは名前で呼ぶくせに…あたしはいつまでたっても大橋止まり…。
たぶん、その子のことが好きになったんだ。
あたしは鈍いなりにそう感づいて、別れることにした。
…というか、西谷の彼女としての自信がなかった。
…逃げたんだ。
西谷は、あたしと別れてからは部活によく打ち込むようになったらしい。
それで、前よりたくさんの女子に告られていた。
…あたしがどんなに苦しんでたか知らずに、いろんな女の子と遊ぶ西谷を見てたらムカついた。
もうその様子を見てたら、イライラしてきて…いつの間にか大嫌いになっていた。

