「莉子、今日遥斗と会うから先帰るわ」
「……あたしとの時間より、西谷をとるの…?」
「当たり前だろ?」
千弘はドヤ顔で教室を出て行った。
…別に毎日一緒に帰る約束してるわけじゃないしね…。
「ん?莉子、千弘もう帰ったよ?」
「…知ってるよ…」
希良梨(キラリ)が前髪を整えながら、あたしのところに来た。
「もしかして、振られちゃったのかい?莉子ちゃん」
「う、うるさい!五郎!」
「もう〜プンプンすんなよ〜。お子ちゃまなんだから〜」
「…きもい」
こいつは五郎(ゴロウ)。
あたしのことよくからかってくる奴。
…まあ、楽しいのが本音だけどさ。
「莉子は黙ってれば可愛いのにね〜。」
「ぶっ…黙ってたらな!」
希良梨まであたしを馬鹿にするの?!
…怒るよ?!
「じゃーな!莉子」
大輝があたしの前の席からたつ。
あ、今日は彼女と会うのかな?
機嫌がいいもん。
「妹ちゃんプレゼント、喜んだ?」
あたしが聞くと、大輝はピースした。
実は、この間彼女のプレゼントを買いに行ってる時に…妹ちゃんも誕生日ってことを思い出して…。
妹ちゃんにはおもちゃの指輪、彼女には本物の指輪を買ったんです!
「ありがとな、莉子」
大輝は楽しそうに教室を後にした。
幸せそう…いいなぁ…。
あたしは大輝の頼もしい後ろ姿を見てた。

