「…み、美佳!…話ある!…」
不安と決意が入り混じった大橋の瞳が美佳ちゃんを捉えた。
…急になんだ。
大橋は、いつもこんな風に真正面でぶつかっていって、隠れて泣いてた。
泣いてる顔もツボなんて…大橋には絶対言えないけど。
…大丈夫かよ。
隣にいてやりたいけど…こういうのって女同士でいろいろあるし。
…俺もいろんなトラブルに巻き込まれたから
もうやだ。
結局、大橋と美佳ちゃんは、二人で俺達から少し離れたところに行った。
俺が出る幕なんてない。
わかってる。
俺の隣では、千弘ちゃんも不安そうな表情を浮かべていた。

