「ちょっとあたし行ってくるね!」
「いってらー」
大橋が席を立って、飲み物を注ぎに行った途端。
プルルル
男の方に電話がかかってきた。
「もしもし、」
なにやら嬉しそうに電話してる。
これって…。
「えりか?どした?」
「ははっ、まじで?!」
「おっけー、じゃーな」
最後まで笑いっぱなしで、その男は電話を切った。
間違いなく相手は女だった。
…二股?
というか、大橋が一方的に好きなだけ?
いや…あのバカが騙されてんの?
…単細胞な俺が考えても、出てくるのは大橋が泣いてる顔。
こんなの絶対見たくねぇ…。
「…プレゼント買えてよかったね!」
「おう!ありがとな!」
「妹のプレゼントに指輪あげるなんて優しいね〜」
「うっわ〜莉子に褒められると鳥肌もんだわ〜」
「…おい?」
…いやいや…。
妹にあげるとか嘘に決まってんじゃん。
それ絶対、彼女にあげる。
…どうしよ。行ったほうがいいわけ?
わかんねー…。
でも、大橋が知ったら傷つく。
でも、俺の勘違いもありえる。
悩んでる間に、いつの間にか二人は帰っていた。
俺はまだ結論が出ないまま。

