「アヤ…可愛いね。」
そういい、また目を細めて微笑む。
ドキッと高鳴る胸に言い聞かせる。
"こうやって、ほかの女も落としてきたんだ"
"こんなのに引っかかっちゃダメだ"
そう思うけれど、雄輔君の口からは、昔聞きたかった言葉たちが次々と出てくる。
「…ほんと可愛い。
ぎゅってしていい?
あっ、その前に。
僕と、お付き合いしてください。
結婚を前提に。」
「はい!
…だけど…、結婚は無理かもね…。」
最後の言葉は、君に聞こえてないでしょう。
付き合うために、昨日考えたこと、いっぱいあるんだよ?
君のことを思って。
なにより、私のことを思って。