世界が彩られたこの瞬間を、ずっとずっと忘れない



もしかしたら今が謝るチャンスかもしれない。


席を立って野村くんに近づいて声をかける。



「あ、あの…」



すると野村くんが私の方に顔を向ける。



「昨日、私の手紙を持ってた人ですよね…?」



恐る恐る聞くと、野村くんは一切表情を崩さずに



「そうだけど…」



と答えた。



「あの時、手紙を拾って下さってありがとうございました。なくしたって気づいた時どうしようって切羽詰まってしまって、お礼言うの忘れてて…」



「いや、勝手に中身見ようとしてたから俺にも非がある。悪かった」



そして気になることを聞いてみた。



「もしかして、内容読みました…?」




「……少しだけ」



やっぱり、読まれてたんだ。



「……そっか。何て書いてあったかとか覚えてますか?」



「…ああ。『死にたい、助けて』って」



1番見られたくないところを見られてしまった…