――――――――最後の一歩を
諦めなかった。
それは自分のためじゃなくて、
愛しい人のため。
ゴールの先に見えたもの。
それは
大きな喜びと
大きな期待と
大きな愛と
大きな幸せと
輝く明日と
少しの不安だった。
暑い日差しがガンガンと照りつける日だった。
俺は人生で一番の幸せ味わった。
隣に涼々がいて
隣で喜んでくれて、
隣で泣いてくれて。
全国大会は呆気なく終わってしまった。
目標としていた舞台ではあったけど、
俺が一番輝いていたと、心から
『青春』を味わったこと。
それは、あの県大会の日だったと、
一生思うだろう。
そして俺らは卒業という日を迎え、それぞれの道へと歩みを進める。
それは、ここからが本当の物語だと言うように。