季節は冬から春に変わり、私たちは3年生となった。




クラスは、東、つばめ、有姫とは離れてしまったけど、

やっぱりくされ縁の私たち。


私と翼だけが見事に12年目の同じクラスとなった。




もう、12年も同じクラスなんだなって思うと、
さすがにくされ縁もいいとこだと思う。





それでも、私たちはやっぱりちょうどいい関係を保ちながら、今日、校庭に向かう。






私は、ようやく今日から走ることを許してもらえた。
思っていた以上に術後の経過が悪く、リハビリが長引いてしまっていた。


そして昨日、病院でやっと走っていいと許しをもらえた。




インハイ予選まではあと1ヶ月ない。





練習、しなくちゃ………。








校庭につくと、やっぱりすでに準備は整っていた。






青高陸上部には新しく6人の1年生が入り、18人で活動している。





長距離の

林田 尊 (はやしだ たける)
大町 豊樹 (おおまち とよき)
七瀬 美琴 (ななせ みこと)



青高には珍しい、

幅跳びの 永久 英理 (ながひさ えいり)


そして短距離の

松村 昇平 (まつむら しょうへい)
来宮 毬乃 (きのみや まりの)





それぞれが県大会1位、
地方大会入賞、

または全国大会決勝を経験しているという。



1年生にはなかなかの実力の持ち主たちが揃い、青高陸上部はさらにその実力に磨きをかけていた。







「最初にやっててっ!」



泰来にそう言って、私はグループを外れる。


3ヶ月半ぶりに走るんだ。
まずは身体慣らしが必要。