俺は 広川 翼(ひろかわ つばさ)。



私立青葉高校に通う2年。




青葉高校、通称•青高は全国でも有数のスポーツ名門校。

インターハイ出場はほぼ全種目で決め、入賞を飾ったり、全国に名を馳せる高校。






俺はこの高校に陸上をしに来た。





中1の時、初めて見た全国駅伝で優勝した青葉高校の名を忘れることが出来なかった。


俺は駅伝を得意とはしなかったが、同じ走る種目である陸上という世界に魅了され、生活の全てを陸上のために捧げるようになった俺にはぴったりの条件であると思った。




全中出場はできなかったものの、中学の成績は1500m県2位、3000m県3位が最高だった。


おかげで推薦で青葉高校にやってきた。







今となりで危なっかしい足取りで歩く

新田涼々(にった すず)。




俺の幼なじみ。



中学の頃に陸上をともに初めた。

涼々は短距離が専門。



中学の時は県大会で100m 11.98と県中総体の大会記録を大きく塗り替えた。



もちろん推薦で青葉高校に来た。





でも、涼々には癖があった。



走ると過呼吸になりやすいこと。