3km過ぎに登りに変わったコース。
いくつかのカーブを曲がり、足への負担が大きくなる。
8kmを過ぎた。
8kmはとりあえずいつも走ってるけど全力で走ったのはこれが初。
すでに疲労はピークに達していた。
しかもここからは未知の世界だ。
10kmなんて全力で走ったら死ぬと思ってた。
それを今、実際にやっているんだ。
8kmに差し掛かった時から、だんだんに隣にあった背が前に出始めて、今ではもう10mほど先にある。
追いつけそうなのに追いつけなくて、悔しくなる。
たったこれだけの差なのに、詰めることができない。
前は2人で競っていた。
俺はその後ろを単独走。
辛いし、もう無理だと思った。
だけど、
『気持ちで負けてたんだよ、俺ら。』
あの日の言葉が頭をよぎった。


