なぜだかわからないけど、道路に引いてある白いラインの前にたった時、自然と心が落ち着いていった。
それまでの緊張は何だったのかと言いたくなるくらい、冷静だった。
そーいえば中学の駅伝の時、スタートラインたった瞬間必ず落ち着いてたよな、って今思い出すのは完全に心が落ち着いているって証拠だ。
なんか、今日は行ける気がする……。
ほぼ同着で渡された水色の襷を強く握りしめて前を向いた。
100mくらいは流れに乗りたくて、襷を握ったまま走った。
隣の選手が襷をつけ終わった頃に俺が襷をつけた。
最初は3kmほど緩やかなくだりが続く。
ペースを上げすぎないようにしながらも隣の選手に遅れないよう気を引き締めて走った。
案外、走りやすいかもしれない。
寒さで足がまだ温まってはいないけど、一歩一歩に力がしっかり加わっているのがわかる。
まだ、レースは始まったばかりだ。


