身体を動かさずにはいられなくてその場でジャンプしてみたりしていると………
「306番、306番」
「306ばーーーーん!」
アナウンスが入り、役員の人が繰り返した。
306番。俺のふたつ前の番号。
山口がスタートラインに立った。
やっぱりAチームだったんだな。
「山口!がんばれよ!」
声をかけると、元気よくはい!っと返事が返ってきた。
それからまもなくして山口は水色の襷を受け取り、声援が響く真冬の駅伝コースに飛び出していった。
Cチームって、あんまり速くないんだよな?
とかってここで余裕をかましていた俺は焦った。
「345番、311番、308番」
アナウンスが流れた。
ん?今、308番って??
まじかよ、Bチームより速いじゃんかよ。
しかも、青高Aが行った後の集団って、
完全に先頭集団だ……。
道路に立つと遠くから選手が5人ほど固まって走ってくるのが見える。
どのチームも一歩も譲らせたくないようで、必死の形相で向かってくる。


