「あ、涼々先輩そろそろ通りますよ。」



先にスタートしているらしい女子のレース。



山口によるとここは、アンカーの4区が通るらしい。





涼々にアンカーなんて任せて大丈夫かよ。

あいつ、プライド高いから1位とかで来たら負けたくなくて無茶して倒れるの間違いなしなんだからよ。




しかも女子のアンカーは5.1kmもあるらしい。

5kmは長いぞ………。







「あ、雪だ。」


山口の声に空を見上げるとたしかに雪がちらつき始めた。



と、同時に沿道からの声が耳に飛び込んできた。





そろそろ、先頭が来るみたいだな。





「ここで見ていきますか?」



さすが気のきく後輩、山口。




まだ時間に余裕があったため、立ち止まりそこで青高が通るのを待った。




青高の駅伝ユニフォームはオシャレなことに

黄緑色の生地にピンクのライン、群青色のショートタイツだ。




目立つ色で助かった、すぐに見つけた――――――






と思ったらAチームのやつだった。