競技場に出てきた涼々はリラックスしていた。 肩に力が入っておらず、走りやすそうだった。 やっと見れる、思い切り走る姿を。 やっと会える、本当の涼々と。 ここまでだってたくさんの苦労があったはずだ。 だけど、乗り越えてここにいる涼々は、強い。 柵を掴み、一時たりとも涼々を見逃してしまわないようにみつめる。