+*星哉side*+ 「お待たせ!」 パタパタと走ってくる彼女は、また編み込みをしていた。 絶対に、これに時間をかけてる。 「遅い」 軽く頭を小突けば、本当に申し訳なさそうに上目遣いで謝られる。 「ごめん……なさい」 「いいっていいって」 まだ使いなれてない車イスを操作すれば、その横をひょこひょこ向日葵がついて来る。 「……これだと向日葵に背、越されたみたい」 「ほんとだ、私の方が随分高い」 自分の頭に手を置いて背伸びする向日葵が、結構面白い。 「今日、どこに行きたい?」