凛月side



やっと午後になった...。


あんな、フリフリの服なんて生まれて初めて来たし恥ずかしかった...

もう二度と着ない。


そう思って、休憩に入ったけど...


「なんで、如月がいるの?」


「一緒に回ろうかと」



は?沢田さんは?

そう聞く前に私は気づいた。


あ、睨んでる...


やっぱ、よくは思わないよね...



「ごめん、沢田さんと回ってよ」


「えっ?わ、私??私なんかで、いいのかな... 」


昨日あんなに言っちゃったし、私なりの謝罪も込めて私はそういった。


「いや、俺は冬坂さんと...」


「冬樹くん!行こう!」


「行ってらっしゃい〜」



相変わらず強引だなぁ、沢田さんは。
まぁ、それが恋する乙女ってやつかもしれないけどさ


もっと、清楚な感じかと思ってたけど、意外と活発だし...
前に姫崎が言ってたことも...ホントかもしれない...


『その沢田さんが、朝日奈さんに嫌がらせをしてるかもって... 』



でも沢田さんが、朱理に嫌がらせする理由はない。

それに、沢田さんは、そんなことをするうな人かな


『女子はねぇ、裏があるもんなの。』



裏、かぁ...


そう、なのかな...



わからない。わからなさ過ぎて困ってきた。


んん〜......


頭を抱えて、廊下のど真ん中で立ち止まっていると


「あれ?凛月、どうしたの?」


「冬坂さん、冬樹は?一緒じゃないの?」



朱理と上村が仲良く手をつないでたっていた。
その様子だと...仲直りできたみたいだね...



「別に?如月は沢田さんと回ってると思う」


「は?沢田さん?」


「なんで沢田さんなの!?」


「私がすすめたから?」


「...はぁ......」


「朱理、冬坂さんって、意外とアレなんだな」


「うん...」



2人が一体何の話をしているのかわからないけど、アレってなんだアレって。


「なに?喧嘩売ってんの?二人とも」


「滅相もない」



即答か。


ていうか、



「なんで二人はこんなところに?こっちの棟って、何にもなくない?」


「うん、そうなんだけどね、凛月が如月くんと一緒にいるなら、ダブルデートみたいに一緒に回るのも楽しいと思って」


「だけど、1人なら、三人で回るしかないな」


「え゛」


「どうしたの?」


「え、遠慮しとくわ...私、用事あるし」


「え、そうなの?残念......」


「いや、うん、まぁ、てことだから、二人で楽しんで」



元気に返事をするふたりに背を向けて早歩きで去る。


三人で回るなんて、私、邪魔じゃん...しかも四人で回るとか考えてたなんて...目立って目立って仕方なくなるじゃん...



さて、どこに行こうか...

一人で回っても...なんかな

よし、体育館行って、軽音部のライブとか演劇見に行こ。


あんまり、目立たないでしょ、そこなら