放課後。

凛月と前に来た事があるカフェに来た。


そう、三年前。



嫌な思い出があるけど、今日はそんなことを忘れたい気分。

今日はまだ...いいよね...??



「ご注文の方をお願い致します」


「私は...オレンジジュースと、ミルフィーユかなぁ。凛月は?」


「カフェオレと、抹茶チョコケーキで。お願いします」


「かしこまりました」



それから、学園祭で着る服が悪いとか、学園祭がなんでメイドカフェなんだとか。

いろいろと話をしていた。


ここまでは、楽しかったのに。




「あれ?冬坂さん?なんでここに」


「き、如月...」


「秋音...」


「...ちょうど良かった。俺らも相席イイ?」


「...凛月、どうする?」


「私はどっちでもいいよ」


「...じゃあ、どうぞ」



当然のごとく、私の隣に来るのは秋音で、凛月の隣は如月くん。



「で、何の話してたの?」




「...」


「...別に、ただ学園祭の話とか」


「そう、...じゃあ、少し話変えてもいい?」


「いいけど、なに?」


「冬坂さんは、冬樹のことが好き?」


「はぁ!?」




あきらかに驚きを隠せない凛月と、何いってんだって目で見ている如月くん。

そして、今までにないほど、真剣な顔をしている、秋音




「答えて」


「いや、別に......」


「じゃあ...朱理は?」


「えっ!?」


「おい秋音。なんで朝日奈さんに聞くんだよ、朝日奈さんはお前の彼女だろうが」


「ゴメン、今そんなこと関係ない。それに、今の事は聞いてない」


「今...の、こと...?」


「前は...どう思ってた?」



ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ


言いたくない聞きたくない

帰りたいここにいたくない




...壊したくないよ





「朱理...?好き、なの?」


「えっ?今は違うよ!!だって、...」


「だってじゃなくてさ、朱理、好きか、嫌いかどっちがじゃん」


「......」


「嘘...つかないよね」




その瞬間、ギクッとしてしまった。


“嘘” なんてついてない。


でも、“真実”を伝える勇気もない。





私はどうしたら...いいの...??