________夏休み明け




あぁ〜夏休みは勉強で終わったし、これからの学校生活も...きっと呼び出しや嫌がらせで終わる。


私の平凡だった高校生活が...



「とーうさーかさーん?ちょっとこっち来て?」


「...はぁ......うん」




また呼び出しだ...


夏休み明けから今まで、ずーっと毎日呼び出し。

『今日朝、如月くんと目を合わせたでしょ?』

とか

『あんた、すました顔してんなよ』


とか。

目を合わせたことについてはまだ分かる

分かんないのはなんで顔について言われなきゃいけないのか。
コレが私の顔だし、3年間私のことを見てきたはずでしょ?

なのになんで、如月が関わっただけでここまで言われなきゃいけないの??


めんどくさ......




「で、今度はなに?」


「はぁ??なにその言い方ぁ。口には気をつけた方がいいよぉ?だっーて、もしかしたらこれからあんた、いじめの対象になるかもしれないんだからさぁ〜」


「...そ。だからどうしたの?そう言えば、私が怖がるとでも?」


「っ!...別に?...あ、それと。あんたの友達の...えーっと、朝比奈さん??」



は?
なんで、ここに朱理が出てくるわけ?


「...それがどうしたの?」


「ふふ......朝比奈さんって、意外と弱いよねぇ〜」


「ちょおっと、上村くんの事言ったら、泣いちゃったんだよぉ?」



ぶりっこ口調で話す姫崎夢音。
こいつ、やっぱ裏はこんなんだったか...じゃなくて!!!


「あんた、朱理のこと泣かしたの?」


「え〜?夢音はぁ〜実際には手を下してないよ〜ぉ」


「...じゃあ質問かえる。あんたが指示だしたの?」


「うーん、まぁ...そうなるね」


急に声が低くなったと思ったら、何をニヤニヤと...
あぁ、怖い怖い。女子ってほんとに怖くて...



「めんどくさいね」


「は、はぁ!?冬坂さん、あんた今の状況わかってんの!?」


「どうでもいい、でも。今度朱理に手、出したらただじゃおかない」




まっすぐ姫崎の方を見て話す

久しぶりに人のことをまっすぐ見た気がする。呑気な私はそんなことを考えていた。


「...っ!!あんたって、ほんとに嫌い!!」




嫌いで結構。私もあんたの事は、好きになれないから


「用はそれだけ?他になんかある?」


「...っ......!!」


「...無いみたいだから帰るね」




クルッと向きを変えて教室に向かう。
少し怒りつつ。


理由は簡単。




「...なんで言わなかったの...」












.........朱理。