「...はぁ」




昨日のお父さんの質問に、なんですぐ答えられなかったんだろう。

幸せなはずでしょ?
だって、私が望んた元の生活に戻れたんだから。
幸せなはずじゃない



なのに、なのに......



あーやめやめ。考えるのめんどくさくなってきた。

難しいことは考えないでおこう


「聞いてる?凛月」

「え?」

「やっぱり聞いてない〜...だから、今日の帰りに駅前のお店に行かない?丁度明日が、私たちが付き合って2年なんだぁ」

「へぇ...早いね、2年。」

「そうだよね、私もビックリだよ」


嬉しそうに話す朱理を見ていると、いつか私も...なんて考えがふと頭をよぎる。

まぁすぐに諦めるんだけどね



「じゃあ、そのお店でプレゼントでも買うの?」

「うん!何がいいかなぁ...あ、如月くんに聞いてもらおうかな??」

「......そうだね」

「...じゃあ、凛月聞いてきてくれない?私は如月くんとあんまり喋らないから」

「えっ...あー...ごめん。今から用事があるんだよね」

「そっか......じゃあ、また後で決めよう。」


そう言って自分の席に戻った朱理。
朱理はさっきみたいに何かと如月と話させようとしてくる。

その度に、苦し紛れの嘘をついて


もう、本当に嫌だ


チラッと如月の席を見ると、沢田さんとノートを広げて話していた。

沢田さんは相変わらず笑顔だ。

そして、



如月も。




なんだ...私といる時より楽しそうじゃん



って、また如月の事考えてる...


私は今、 本望ではないけど、如月のことを考えてた。


じゃあ、如月は?

如月は、今誰のことを......何を考えてるの?