家に帰ると、早速メールが入ってきていた。
もちろん朱理からだ。
『もう!後でって言ったのに...』
“ごめんごめん”と送り、謝っている猫のスタンプを送っておいた。
すると1分もしないうちに、まぁ、いいけどさ、と返信が来た
帰りはいつも別で朱理はもちろん彼氏と帰っている。
だから、HRが終わるとすぐに、彼氏である上村と帰ってしまい、話す時間もない。
「はぁ...恋愛ってめんどくさそ...」
常日頃も思っていることだけど
恋愛なんてめんどくさいこと、私には無縁だ。
第一、告白されたってことも驚きなのに
付き合う?なわけないでしょう。
女子との絡みさえめんどくさいのに
最近は特にね...
王子と付き合ってるの!?
とか
王子にちょっかいかけないでくれる?
とか。
いやいやいや、私はかけてませんし
かけられてる側ですから
あーもう。ほんとにめんどくさいなぁ
...明日、ストレス発散しよ...
ベッドにボフッと倒れ込んだ瞬間、下からお母さんに呼ばれてしまった。
なんてタイミングが悪い...
でも、そのまま聞き流すのもあれだから、私は起き上がって下に降りた。
あー、今日の夕飯なんだろう...
って私、今日夕飯のことしか考えてなくない?
ダメダメ、夕飯のことしか考えてないとか...まるで朱理じゃん...


