「「お願いしますっっっ!」」

がたいのいい青年達がグランドに向かって叫んでいる。

私の名前は柳真由
公立高校に通う女子高生。
野球部のマネージャーをしている。

…といってもマネージャーになると決めて部活に参加するのは今日が初めて。

「はじめまして。マネージャーの松村優香です。私がマネージャーリーダーをしています。わからないことがあれば私に聞いてください。見ての通り3年生のマネージャーはいないし2年生のマネージャーは私と福島結歌しかいません。」

松村優香先輩。
ショートカットにメガネ。噂によれば部活はとても真面目だが、普段はとても明るく親しみやすい方だという。

福島結歌先輩。
クールな印象を受けるが笑った顔はとっても可愛いらしい。…まだ見たことないけど

「じゃあ簡単に自己紹介してくれる?」

うわ、苦手なパターンだ
自己紹介といっても話すことなどない。
野球について深く知っているわけでもない。
ただ、普通に野球が好きなだけ。
球を打つバットの「カキーン」という音がとっても好きなのだ。

「私の名前は柳真由です。野球のことについてはまだまだ未熟者ですが、部員に信頼されるマネージャーになりたいです!よろしくお願いします!」

我ながら結構いい自己紹介だと思う。

「私の名前は三品莉英です。小学校のときにソフトをしていてずっと野球が大好きでマネージャーになるのが夢でした。精一杯頑張っても世界一のマネージャーになれるよう努力します!よろしくお願いします。」

なんだこの子…それが第一印象
背が高くて全体的にがたいのでかい子だ。
この子とやっていけるかな…
自分的に苦手な子じゃないかなーと思った。

「じゃあ軽くマネージャーの仕事教えるね!ついてきてっ!」

「「はい!」」

優香先輩の後ろを私と三品さんが歩く

あぁ、ほんとに大丈夫かな…
ちょっぴり不安になった。