目が覚めるとそこは真っ白な場所。

「ここ、は…?」
「目、覚めた?」

お母さんが心配そうに顔を覗き込んできた。

「うん……」
「…貧血みたいよ?鉄分ちゃんと取らないとね?」

悲しそうに笑うお母さん。気になったけど疲れてるだけかなと思って気にしなかった。
その後、点滴を打って退院した。

「心配したんだからね?家に帰ったら真由倒れてるんだもん」
「ごめんごめん」
「もーー、」

家に帰ると三品からLINEがきていた。

『今日はごめん。ちゃんと話がしたい。明日の放課後話せない?』
『わかった、明日放課後ルーズカフェで』

ルーズカフェとは学校の近くにあるカフェ。
今日の出来事を思い出す。
三品と龍が幼馴染みだったなんて。
全然知らなかった。知るわけがない。
私は明日のことがきになってソワソワしてあまり眠れなかった。


翌日、私はソワソワしながら1日を過ごした。
彩華からも「なんで今日そんなソワソワしてるの?」って聞かれたほどだ。
移動教室のときに優也に会ったが、隣に彩華がいたせいか早歩きで立ち去っていった。
彩華は「嫌われちゃったのかなー?」とか言ってたっけ…どんだけ鈍感なの…。

待ちに待った放課後。
私はソワソワしながらも冷静さを装ってルーズカフェに向かった。
店内に入るとそこには三品、龍、彩華がいた。

「え、まって、どーゆうこと?」
「ま、真由……?なんで真由が…?」
「うちが呼んだの。ね?龍。話さないといけないことあるよね?」
「……」

私の目の前には私が昔大好きだった人。その横には彩華がいて、私の隣に三品が座っている。

「真由どうゆうこと?龍くんと…付き合ってたの?」
「……うん」
「!?…龍くん!ほんとなの?」
「…ああ」
「そんな…」
「この2人はすごいお似合いのカップルだったの。美男美女でさ。なのに龍が…」
「やめて三品!!龍は悪くない。龍が悪いみたいな言い方やめて。私が悪いの。」
「ちげーだろ真由!」
「まって、どーゆうことなの真由、龍?わかんないよ、全部説明してよ!!」
「それは…っ」
「俺から説明する。」
「……うん」

それから龍はゆっくりと話し始めた。