私と目が合うと、罰が悪そうに目をそらす。頭をかきながら、「あー……」と苦々しい声を出した。



「……委員長、ごめん」

「……いいよ。でも謝るんなら五十嵐くんにもね」

「わかってるよ……」

「五十嵐くんは誤解されやすいけど、本当はすごく話しやすいし、普通の男の子だよ」


私は男子と……その周りのクラスメイトを見渡して言った。


「みんなも、話してみたらわかると思う。全然怖くなんかないし、笑ってくれるし、優しいひとだよ。五十嵐くんは『今のままでもいい』って言ってたけど……でも、みんなが誤解したままなのは嫌だから。このこと、これからちょっと考えてくれたら嬉しい」


私の話に、一部の女子がうんうんと頷いてくれているのが見えて、嬉しくなった。