ハルとオオカミ




「おはよー。それね、五十嵐くんがしてくれたんだよ」


さりげなく登場して口を挟んでみる。


私の言葉に、みんなが一斉に「ええっ」と驚いた。


「五十嵐が? マジでやったんだ、あいつ!」

「すごーい」

「えっ、五十嵐くんがひとりでやったの?」

「あ、えっと、私が偶然通りかかってちょっと手伝ったけど、デザインとかは五十嵐くんが考えてくれたよ」


ぜんぶ本当のことだ。昨日はあくまで五十嵐くんが主体で頑張ってくれた。


私はもともとクラス旗の担当じゃないからデザインもよくわからないし、指示されたところを塗っていただけだ。


私の話を聞いて、みんなが顔を見合わせる。


そのうちのひとりが「なんか五十嵐のこと見直したかも」と言った。おおっ!


「なんか今までビビってたけど、案外いいやつなんじゃね?」

「ね。昨日も一緒に作業してて、結構話しやすかったし」

「はると仲良さそうにしゃべってるし、あたしらでも普通に話せるんじゃない?」


そうだよそうだよ。いい感じ!