ハルとオオカミ



……私のこと、私の虚像もぜんぶひっくるめて、大事にしてくれてありがとう。

最低な形で君を追いかけていた一年まで、肯定してくれてありがとう。


私が君を大切にしてること。君が私を大切にしてくれてること。

そのことを、全校生徒の前で宣言してくれたんだ。


私がこの先も傷つかないように。私たちが堂々と、お互いを守って一緒にいられるように。


私はずっと、君には自由でいてほしいって思ってる。何にも縛られず、君が思うままの姿で生きてほしいって。


だけどそれじゃ、私と君が一緒にいるのは難しいんだ。

だから、ほんの少しでいい。



ほんの少しでいいから、君の気持ち、君の自由を私にちょうだい。



ふたりで生徒席へ戻る途中、私は涙をこらえて前を向いた。