畑山さんは上機嫌で『僕って天才』を繰り返し
私は呆れてただ早くここから立ち去りたくて、競歩スピードで【☆不動産のポム☆】まで到着し、車に乗り込み事務所へGO!
疲れた。
グッタリ。
事務所に戻って自分の画像を確認すると
おぉ綺麗に撮れてる。
凍りつく真面目男とド派手なねーちゃんが、私のスマホ画面に収まっていた。
証拠は完璧。
急な展開だったのに、これだけ上手に撮れるとは思わなかった。
やっぱりあの近距離がよかったのね。
自分の仕事に満足していると
「うぁーーっ!!」って……畑山さんがソファに崩れて叫んでた。
なっ?何?どしたの?
「どうしたんだ僕のスマホは!」
叫びながらスマホを私の方に飛ばしたので、慌てて受け止めて画面を見ると
ブレブレ……心霊写真のような2人の姿。
焦点が定まってないのに
無理やり撮影した?
酔いそうな画像だなこりゃ。
へたくそ。
「もう一回行ってくる」
「はい?」
「再チャレンジ!」
畑山さんはムクっと身体を起こし
私から自分のスマホを奪って、目の色変えて事務所を出ようとしたので慌てて止めた。



