謎は流しておしまい~迷探偵とやめたい助手~(仮)


下のカフェ前で3分ほど待っていたら
不動産屋さんの車が私の近くにやって来た。

何?マンションなんか買えないよ。
無視しようと思ってたら
運転席から畑山さんの声がした。

「早く乗って」

白い地味な中型車。
車の横には【お部屋ならおまかせ☆不動産のポム☆】って堂々と書いてある。

「えっ?え?この車ですか?」
目を白黒させ
とりあえず乗り込む私。

「早く!」

「はいっ!」

勢いで助手席に乗り込み
ダッシュボードに置いてある紙に注目

【物件見学中です。申し訳ありません車を少し置かせて下さい】

完璧不動産屋さんの車。

「この車が一番怪しまれないんだ。うちの事務所の公用車」
ドヤ顔の畑山さん。

「駐車場に困る時はその紙をダッシュボードに置くと、変な駐車しても5分は大丈夫」

悪いわーーー!

「可愛い名前でしょ。ポムってね、隣の犬の名前なんだ」

犬かよ。