それだけ言って離すと晴は目をぱちくりさせていた。
・・・・・・聞こえた・・・よな?
ここまでして聞いてなかったらほんと俺恥ずかしいやつなんだけど。
「ま、俺以外の男にやらなきゃいいから。ね?分かった?」
「へ・・・・・・?あ、はい・・・・・・」
よし。返事したな。
「看病しに来てくれたから申し訳なくて言うか迷ってたんだけど、一応言っといたわ!気を付けろよ!じゃ、塾でな!」
早口でそう言い、そして逃げるように扉をバタンと閉めた。
「・・・・・・はぁああああ〜〜〜・・・」
とうとう言ってしまった・・・・・・。
いや、だって我慢できなかったんだもん。
俺以外の男もこうやって看病してんのかなぁとか想像したら・・・・・・
心臓がぎゅうって締めつけられて。
まあ、鈍そうだし俺の気持ちにも気づいてなさそうだけとな。
次会う時、普通でいられるかな・・・・・・俺。
自分の頬にぺとりと右手を当てると、とても熱かった。
これは熱のせいだけじゃ・・・・・・ない。
〜 和泉side end 〜