「それじゃあそろそろ帰りますね。ごちそうさまでした」
晴がおかゆを作ってくれ、2人で食べた。
結局長居させてしまった。
本当は家まで送っていきたいが、晴に真剣に断わられてしまった。
ガチャりと玄関を開けると外はすっかり真っ暗で、冷たい風が吹き抜けた。
「うー・・・さび。ほんとに平気か?」
「歩いてすぐですから」
「そうなの?」
近所だったのか。
知らなかった・・・・・・。
けど近所っていっても寒いよな。
「・・・・・・あー、やっぱちょっと待ってろ」
部屋からマフラーを取ってきて、晴の首に巻いた。
渋いグレーで悪いがないよりはいいだろう。
「すぐだから大丈夫ですって」
「だーめ」
・・・・・・加齢臭やばいとか言い出さねぇよな?
まだにおってはないと思うけど・・・・・・最近のJKは怖いからな・・・・・・。
あー、そんなに顔をうずられちゃうと匂いが・・・・・・って、嗅いでね?気のせい??
最後に頭をポンポンと撫でた。
「じゃあ気をつけてな」
「・・・・・・ありがとうございます」
「あ。そういえば言い忘れてたことがあったんだ」
晴のマフラーを軽く引っ張り引き寄せた。
・・・つもりだったが晴はバランスを崩し俺の胸の中に倒れ込んだ。
ぎゅうと抱きしめる。
「のこのこ男の家に1人で上がるなよ。どうなっても知らねぇぞ」