ドキンッ
「電話の内容聞いて...俺に彼女がいると思ったから怒ったんでしょ?」
「......」
違います!!とも言えなくて...なにも言葉を返せなかった。
そうだ......私......
私は......
「俺が告白したせいで...晴が悩んでると思ったから、もう気にしなくていいって言ったんだけどな」
チラリと先生は私を見た。
そっぽを向きたいのに、腕を掴まれているせいで向けない。
「ねぇ。顔見せて」
「嫌です」
「お願い」
少し甘えた声でそう言う先生。
...なんでそんな風にお願いするの。
ほんと、ずるい。ずるいよ。
「おーい。晴?ヤキモチ妬きましたって正直に言わないと、顔見ちゃうよ?」
両手で私の腕に手をかける先生。


