「あ......ありがとうございました」
「......ああ」
降りようとしたら、
「まだ顔色悪いからもうちょい休んでけば?」
と言われた。
「...じゃあお言葉に甘えて」
「......」
「......」
残ったけれど、特になにも会話はない。
先生の方を見ると、不機嫌な顔で前を見つめていた。
「あ、あの?先生?」
「ん?」
「......なんか怒ってます?」
そう言うと突然ほっぺをつねられた。
「...ふぉっ!?いひゃいいひゃい!ふぁにするんれふか!!」
「おめーが変なこと聞くからだよ」
「いたたた...なんなんですか!もう!!」
じんじん痛むほっぺをさすりながらそう言うと、先生はハァ、とため息をついた。
「俺言ったよな?テスト前はちゃんと寝ろって...」
「うっ!」
グサッ!
「あの栗原とかいうやつ連れてきた時から顔色悪かったし」
「う...うぅ」
グサグサッ!
「しかも今日体育で思いっきりバスケやってきただあ!?バカなんじゃねぇの??そりゃ倒れるわ!!」
グッサーーー!!
「......本当に返す言葉もありません...」
深く頭を下げた。
「ったく......」


