白檀高の男子もそれに続いて入っていこうとした。
「歩!!待ちなさい!」
「お母さん、僕は勉強しないといけない。」
そう言って歩き出した。
「何言ってるの?今はそれどころじゃないでしょう。それに、久々に会ったのに」
「お母さんがそう教育したんです。僕に罪はないと思いますけど。
それに、お母さん。僕はあなたを尊敬してる。じゃあ、さようなら。」
ブランド品の人は倒れ込むようにして座った。
「私が…私が悪いの?
エリートに育てた私が?」
するとおじさんが、
「君の教育は一種の虐待だ。
心を持たない子に育てたんだ。
お前は母親失格だよ。」
「そんなわけ、そんなわけないじゃない!!」
ぼろぼろと涙を流すブランド品の人。
それを横目に白檀高の人は中へ入った。


