次の日。
何となく、今日は昼休みに技術棟に来ていた。
はあ。現国だるかった…
あくびをしながら教室に入ると、窓が開いていた。
「あ。」
技術棟が気に入っているのは、単に人が来ないってだけじゃない。
窓のすぐ近くに悠然とそびえ立つ桜は、ゆっくりとその花びらを散らしていた。
植物は、好きだ。
人のように嘘をつかない。
「やっぱ、いいな。」
「私もそう思う。」
「…」
「やあ!昨日ぶりだね!」
驚く暇も与えず登場したのは、代永美晴。
「今日は昼休みなんだ」
「...」
「毎時間覗いてたんだけど、昼休みとはね!盲点だった!」
いや授業受けろよ。
思わず心の中で突っ込んだが、これも嘘かもしれない。
「-ここの桜、きれいだよね。」
だから嫌なんだ。人と関わるのは。
「なあ。」
「なに?」
こうして、何も知らずに人の心の中を踏み荒らそうとする。
おれは奴をにらんだ。

