─昼休み、図書室の片隅で生まれた。


「あの、早見くんのこと好きになってしまったんですけど、どうすればいいですかね?」

「付き合えばいいんじゃないですかね?」


ふんわりカップルの話。



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至って平々凡々な高校一年生の私、錦戸久実は、昨日の放課後、クラスメートに告白して、なんと付き合うことになりました。

幸せ一杯!!
と、言いたいところですが、正直信じられてません。


…何て言ったって、相手が相手ですから。


教室の一番前、窓側の席に座る彼。
今日もさらっさらの黒髪に知的なメガネがかっこいいです。

難しそうな本を読む彼の名前は、早見響。


信じられないというのは、その…
彼がちょっと変わった人だから。