うるさい、うるさい。
おさまれ、あたしの心臓。
そう思えば思うほど、体の熱が上がっていく気がする。
こんなむず痒い感情、あたしだって不本意なのだ。
それでも、逃れられないことだけは分かってる。
カズはニヤリと笑って見せた。
「素直じゃねーなあ?」
少し腫れた頬をゆっくりと撫でられる。
「痛かった?」
「…まあ。」
「あっそ。」
…なんなんだ。
素っ気ない口振りのくせに、撫でる手は優しく、ゆっくりと下がっていく…首筋へと。
…あ。くる。
思わず目を閉じると、カズの相変わらず意地悪な声が耳に届いた。
ぞわぞわとした感覚が、いけないことをしているようでどきどきする。
「望み通り、くれてやる。」
「…っ」
首筋に当たる柔らかい感触、
じくりとした痛み、
訪れる熱。
咲いたその紅い花を満足げに撫で上げると、カズはゆっくりとあたしから離れる。
それと同時にまた冷えていく、あたしの心。

