*野崎さんと神田くん


昇降口を出ようとして足が止まる。

「さ、さむっ…むり、でたくない」


吹く風は冷たいどころか痛いくらい。
吐く息も白くて、寒がりには厳しすぎる。



「冬だし仕方ないよ、野崎。」

なんともない顔をして言ってのける神田むかつく。


「神田」

「ん、なんですか、姫?」

「バーン」

「え、なに?指さしてきて」

「まだ力が足りてなかったか…こうしたら神田が爆発する予定だった。」

「命拾いした」


いかんいかん。
神田といると、どうしてもいつものノリが出てしまう。

そう、私が言いたいのは。



「寒いから、暖めて」

余裕そうだった神田の肩がぎゅっと上がった。


「…えっ!?」

「なに、驚いてんの…」

「いや、だって」


なんでそんなに慌てるのか知らないけど。

「鍋、食べに行きたいの」





「………………え」


「よし、決まり!行こう!!」


フリーズしたと思ったら急に赤くなった神田は放っておいて、鍋への思いを馳せる私だった。




((鍋、鍋~))
((今すぐ爆発したい…))



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神田くんはなにを考えてたんでしょうねぇ(ニヤニヤ)
二人の放課後はいつもこんな感じ。

二人で過ごすのが当たり前になっていることに、野崎ちゃんいつ気づくかなぁと思っている作者です。

そういえば、デートシーンを全く書いてない!!
次は二人のデート(?)を書きたいと思います。



H29.1.23