「ふーん。」

言葉を濁した私を見て、なにか察したらしいみっちゃんは、何故かにやにやしている。


「なに?みっちゃん」

「いやー?いつもだったら、昼休みになるとすぐのっさんのとこ飛んでくるもんねぇ?」

敢えて名前を出さない辺りに悪意を感じるんだけど。
なぜか居心地の悪さを感じて目をそらす。


「なんのはなしかな」

「モヤモヤしてるんでしょ」

「!」

「うん、分かりやすいな」


なに、みっちゃん天才?エスパーなの??


「…なんでだろ」

「なんでだと思う?」

「分からない…」

答えながらも、視線は二人に向いていた。
こうしてみると、悔しいが神田はイケメンだ。

私の前ではいつも適当言ったりおちゃらけている神田しかいないのに。

むー…


考え込んでいると、みっちゃんがクスリと笑った。

「しょーがないっ、みっちゃんが教えてあげるよ」

「エスパー神様みっちゃん様!!」

「ただし、次のコミケで私の戦利品獲得に付き合ってもらう」

「え!?」


コミケの件はどうやら本気らしいけど。
みっちゃんはいたずらっぽく笑って、わたしに耳打ちした。