犬系男子に振り回されてます…







「天音さんは俺のこと嫌い…?」

「な…」



いつもより近くで聞こえる声、そして吸い込まれそうな瞳。



すぐ目の前にある成宮の顔に、決心した心が大きく揺れそうになり、下唇をキュッと噛み締めた。



「どいてよ…!」



両手で成宮を強く押し、逃げるかのように急いで階段を一段一段と降りた。



私だって、本当はこんなこと…



したくない!!



でもそれだけじゃダメなの…。



手遅れになる前に、距離を置いて成宮から離れなきゃ…



もう二度と大事なものを失わない為にも…
早くただのクラスメイトに戻るんだ。



だってお互いが平和に過ごすためなら、元の生活に私たちは戻るべきなのよきっと。