黒猫の香音(前編)

「ま、しょーがねーな。」

「…はい。」


低い背は余計縮む。


「俺達だけでも呑みに行こうぜ。」

「はい……て、えぇ!!?∑」



急な水谷の発言に縮んでいた背が一気に延び上がる。



その反応に水谷は怪訝な顔をする。



「何だよ、俺じゃ嫌ってか?
気まずいってか?」

「そんな事無いです‼」


…あ!と自分でも大胆な発言に思わず口を塞ぐ。


水谷はフッと笑って目の前の店に入る。


「寒い、早く入るぞ。」


返事は素っ気なかったが馨は嬉しさのあまり叫びそうになる。







二人きりで呑むって…








それじゃまるで…