でも、藤くんにこの気持ちを伝えようとは思わない。 だってもう十分だもん。 学校で話せなくても、週3回わたしに勉強を教えてくれる。 話せなかった頃を思うと、話せれるだけで幸せだ。 この気持ちがこれ以上、膨らまないようにしたい。 「はぁ…」 ついたため息と共に、藤くんへの気持ちがどこかにいってくれればいいのに。 そんなありえないことを考えながら、眠りについた。